第4日

 

4月30日、昨日に引き続き、この日も終日、観光バスでローマ市内を巡る。

 

まずは古代キリスト教信者の地下墳墓カタコンベを訪れる。

内部は実に奥深く複雑で、高知の龍が洞に似た感じであったが、規模はずっと大きい。ほんの一部しか見られなかったが、どのくらい続いていることか。

墓地の造れる地上の面積には限りがあるため、地下へ地下へと幾層にも掘り進んでいったとか。

 

 

次いで、午前の圧巻は、何と言っても古代ローマ最大の遺物コロッセオ(英語ではコロシアム)であった。

周囲527m、高さ57mのローマ市内最大の円形競技場で、現在は黒々とした廃墟として巨大な姿を横たえているが、2000年前はここで多くの剣闘士が殺し合いを演じ、初期キリスト教信者の大迫害も行われたとか。

じっと見つめていると、当時のローマ市民の残酷な熱狂ぶりが彷彿としてくる。

 

午後のツアーでは、ローマ到着後最初に行ったトレビの泉を再び訪れ、再度コインを投げ込んだ後、ローマの町の北玄関ともいうべきポポロ広場でバスを降り、徒歩にて街並みを観光しつつ、最後に映画「ローマの休日」で名高いスペイン広場を訪れる。

広場の中央には、ピエトロ・ベルニーニの作といわれる「小船の噴水」があり、目を惹いた。

また、広場の東側に面して137段あるという階段の両側が紅白の色で染まっていたので、最初は階段そのものが花壇になっているのかと思ったが、よく見るとすべてが鉢に植わっている。ちょうど時期がよく、ツツジの展覧会にぶつかったのだった。南ヨーロッパ独特の明るい空と調和して実に美しかった。

 

 

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