6日目

(1127)

 クレタ島 → ロードス島

 7時25分起床、8時過ぎ、1階のコーヒールームに食事に降りる。
 9時30分チェックアウト。自分の部屋が、観光中の男性用手荷物の置場に指定されたが、その鍵の管理方法をめぐって一悶着?)あり

 出発までしばし時間があったので、15分ほどホテルのまわりを散策する。
 雨が少ない上に、シーズンオフとあって、至るところ道路工事中で埃っぽい。

 10時、バスにてクレタ島の観光に出発。現地ガイドはリーナさんという若いギリシア美人である。
 それにしてもこの時季、気温は暖かさを通り越して暑いくらいなり。上着など着てはいられない。

 10分あまりでクノッソス宮殿遺跡の入口に着き、ここでも1000ドラクマの半券を手に内部へ。

 これまでの遺跡は山間にあったが、ここだけは平地である。島ゆえに敵の侵入の恐れがなかったためか。

 この宮殿は、何とBC1500年頃のもので、中央の中庭で東西に隔てられ、1000を超える部屋が立体的に入り組んでいる。
 西翼からはいり、王宮の倉庫、謁見の間などを見てまわる。通風と採光に見事な工夫がなされており、改めて古代人の知恵に感心した次第。
 驚いたのは、女王の部屋の前室に描かれたイルカなどが泳いでいる壁画で、彩色が生々しく構図も見事で、とても3500年前のものとは思えなかった。
 更に王女の風呂場、上下水道跡へと進む。完全な迷路だ。迷宮入りの語源がここから出たというのもうなずける。
 それにしても、上水道の陶器管のつなぎ目が、ちゃんと水を濾過できるようになっているのには感心した

 一通り見終わったところで、リーナさんに頼み込み、一緒に写真に収まる。

 30分ほど自由時間をくれたので、もう一回りする。色彩が見事なこと。赤というより朱色に近い独特のペインティングで、これはギリシア本土のどの遺跡にも見られない色だそうだ。

 これだけの素晴らしい文明が、未だにその発祥の経緯が分からないとは ! 
 クレタ文字(ミノア文字)が未解読のためで、一日も早い解読が望まれる。

 

 

 

 

 

          クノックス遺跡外観                       鮮やかな朱色の回廊柱           

 

 

 

 

ガイド嬢と

 


         壁画の一部                     王女の風呂場

 11時35分出発。クノッソス遺跡を後に次の観光場所イラクリオンの町に向かう。
 クレタ島はエーゲ海貿易で木を多量に使ったが、植林を怠ったため、現在そのツケに悩まされているとか。

 程なく町の中心部へ。ここでもラッシュだ。商店は13時30分に一旦クローズし、17時にまた開くそうだ。
 このイラクリオンの町は、AD824901年にアラブ人が建設した由。

 12時、海岸()へ出る。これは予定には入っていなかったが、ドライバーのサービスだそうだ。海水が美しい。左手にディア島(無人島)が見える。16世紀にベネティア人が建設したという防波堤の優美なこと ! それにしても11月も末だというのに何という暑さだ。

 12時12分、考古学博物館着。ここでもまた1000ドラクマの半券を手に入場する。

 館内は第1室から19室まであり、BC2700年から同500年くらいまでの出土品が年代順に並べられていた。クレタ時代に既にろくろが使われていたことを知る。
 ここではクレタ文字が描かれている「フェストスの円盤」(下左写真)をカメラに収める。BC17世紀のものだそうだ.
 そのほか、「プリンス」の優美なレリーフ(BC15世紀)(下右写真)、「蛇使いの女」(下中央写真)の精緻華麗な彫刻(BC17世紀)などを観賞後、ここでもガイドブックを求め、併せて絵はがきも数枚購入する。

 

 

 

 

 

 13時25分、ホテル近くのレストラン「PASSA TEMPO」着。やっと昼食にありつける。
 ここでも例の4人でテーブルを囲み、自分はビールをとる。メニュは卵料理に洋風の串焼き、トマト、ライスにキャベツ・人参のサラダだった。

 昼食後は自由時間になったので、一旦ホテルに荷物を置きに戻り、その後4人で散策に出る。

 最初は市場に行ってみたが、殆どの店は休憩中でクローズしていた。廃屋が多いのにびっくりしつつ海岸まで出て、写真を撮ったりしながら歩き、防波堤の突端まで行こうとしたが、他の人の賛同を得られず、引き上げ、ホテルに向かう。途中小さな店でキーホルダーを2個買い求める。

 

 

 ホテルに着いたもののまだ時間があるので、すぐ目の前のレストランに行き、屋外テーブルでビールを飲みつつ談笑する。ボーイに4人の写真を撮ってくれるようカメラを渡すも、容易にシャッターが切れず、業を煮やしたS氏が「俺が撮る!」と立ち上がった途端、ビールをひっくり返し、私の下半身にピシャッ!
やれやれ、暑いときでよかった。
 ボーイはなかなか愛嬌のある若者で、「I love you」を日本語で何と言うか、と英語で尋ねられたりした。彼女がいるのか、と聴いてみたが、今はいないという。

 18時近くなったので、ボーイに別れを告げ、ホテルに戻り手荷物を持って、18時03分出発、空港へ向かう。
 空港にはものの10分で着き、約1時間待機の後、手荷物・身体検査を受け、搭乗。再びN夫妻と隣り合わせになる。
 19時50分離陸し、程なく水平飛行にはいり、ジュースのサーブを受けたのも束の間、早くも降下体制に入り、20時24分、ロードス島の空港に着陸した。

 21時、ツアーバスにて出発。ドライバーはニコラウス氏。
 ロードス島は、美しいところで、エーゲ海の薔薇とも宝石とも呼ばれている由。ギリシアでは一番日照時間が長いとのこと。人口は約7万、トルコ本土までほんの11kmとか。

 21時20分、街なかのレストラン「PICCOLO」に着き、遅い夕食と相成る。
 飲み物は4人でワインボトル1本をとり、メニュはオードブルに続き、トマト・玉葱・キュウリ・キャベツ・オリーブのサラダに、メインはシタビラメだった。桃の缶詰がデザートに付き、これはうまかった。

 帰り際、ここのオーナーと英語で寸談。何と普段は航空会社に勤めていて、日本にも行ったことがあるそうだ。

 夕食後、歩いてホテル「ASTIR PALACE」へ。23時近くになっていた。
 さすがパレスというだけあって、大きなホテルでロビーも広い。
 Yさんから明日の予定の説明を受け、部屋に入り、入浴などして寝たのは午前0時を20分もまわっていた。
 (本日の歩数…11527)

 

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