ドレスデン

 

旅も大詰めの12日目。朝7時半にホテルを出発し、ドレスデン旧市街の観光に入りました。あいにく雨にあい、傘を差しての観光は、いささか水を注された思いでした。

 

ドレスデンは、新生ザクセン州の州都で、人口52万。旧東ドイツでは3番目に大きな都市だそうです。

かつては「ドイツのフィレンツェ」とまで呼ばれた美しいバロックの街並みも、194521314日の2日間にわたる連合軍の爆撃によって跡形もないまでに灰燼に帰したため、戦後の復興は大分進んでいるものの、旧市街にはまだ焼け落ちたまま放置されている建物も残っております。

 

ブリュールシェ・テラス

16世紀にエルベ河岸に造られた要塞の跡が、高台の公園になっていて、川の流れや河畔の荘厳なバロックの街並みを見渡すことができました。雨でなければ、まして破壊される前の昔なら、さぞ美しい景観だったことでしよう。

かのゲーテが、ここを「ヨーロッパのバルコニー」と呼んだほどですから、すごいパノラマが広がっていたに違いありません。

ふと、見下ろすと、エルベ川下りの船着場が真下にありました。

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君主の行列壁画(旧王宮跡)

13世紀建造のかつての王宮。ドレスデン大空襲で殆どが破壊され、かろうじて外壁のみが往時の栄華を伝えています。

アウグスト通りに面した王宮の外壁には奇跡的に空爆を免れた「君主の行列」という壁画が残されています。これは、ドイツ歴代の君主の行進する姿を、27千枚ものマイセン陶磁器のタイルに描いたもので、高さ8m、長さ100mにも及ぶ大作です。最初に見た時は、あまりの大きさにワッと驚きの声をあげたくらいです。

一方、小さな子供の従者がいたり、君主同士が談笑している姿もあり、作者の遊び心も垣間見られました。

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ツヴィンガー宮殿

原形は、ザクセン国王アウグスト強力王の時代、170928年にかけて建てられたバロック様式の宮殿です。第2次大戦で焼失しましたが、戦後20年かけて忠実に旧状に復したとのことです。

門をくぐるとすぐ中庭になっていて、周囲に彫刻を施した噴水池が四方に配されており、正面から眺めた池と宮殿のバランスが素晴らしい。

ドレスデンのシンボル的存在で、中庭ではしばしばコンサートも開かれるとか。

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ドレスデン観光後、次の目的地ポツダムに向かいました。

 

 

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