第5日目(2)
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チェンマイ滞在
馬車から降り、全員そろったところで、13時55分、チェンマイへの帰路につく。
しばしまどろんでいるうちに、南下すること約90分、チェンマイに入り、まずは濠と城壁で囲まれた旧市街の西中央にあるワツト・プラシンに着いた。
ここは、1345年、プラチャオパユ王によって建てられたチェンマイで最も格式の高い寺院とか。
境内には様々な建物があるが、この中で最も由緒あるのが、白亜の基盤に金色の木彫扉がしっとりと調和したヴィハーン・ライカムという礼拝堂(右写真左端)で、その内部には、寺の名前の由来となったプラシン像が納められている。
このプラシン像はセイロンからきた貴重なものとされるが、ガイドの話によると、実はこれはそのコピーで、本物はバンコクにあるという。
なお、内部には、このほかこの地方の昔の衣装や習慣などを描いたフレスコ壁画があったが、これらは北部タイの伝統芸術の代表作といわれているとのこと。
また、冒頭の写真で、右手に似たような建物が見られるが、これは後の王様の一人が自分のために建てた新しい礼拝堂である。その内部には、やはり黄金の本尊が納められているが、気のせいか仏像が醸し出す威厳が前者には及ばないように思えた。
次いで、同じ城壁内のほぼ中央に位置し、ワツト・プラシンと並んで格式の高いとされるワツト・チェディルアンへ。
ここでは、まず高さ60mもの巨大な仏塔に目を見張らされた。その入口には、蛇神ナークや象の半神像などの見事な装飾が施されている。
仏塔は1391年に建てられ、1454年には高さ90mにも及んだが、1545年の地震でその一部が破壊されてしまったとのこと。
また、現在、バンコクのワツト・プラケオに安置されているエメラルド仏も、かつてはこの寺におかれていた時代があったという。
この日最後の観光スポットは、城壁内北東部にあるチェンマイ最古(1297年建造)の寺院、ワット・チェンマン。かつてここは王の住んでいた宮殿であったといわれ、本堂には、美しくも珍しい2体の仏像が納められている。ひとつは1800年前に作られたといわれる水晶でできた仏像、もうひとつは、2500年前の作品といわれる大理石の仏像である。
左の写真で前面に鎮座する仏像はここの本尊で、問題の貴重な2体はその後ろの格子枠の奥にある小さな仏像である。保存に気を遣っているようにもみえるが、わざと見づらくしてその価値をより高く見せようとしているようにも思えた。
17時10分、ホテルに帰着。1時間あまり部屋で小憩後、再び車で10分ほどのところにある「ナン・ヌアル」というレストランへ。
階段を登り、清楚なユニホーム姿のウエイターやウエイトレスに迎えられて入ったこの店は、タイ料理ばかりでなく、欧風、中華風、和風など国際色豊かなメニュで知られるレストランで、今回我々に供されたのは中華料理。
昼食がビュッフェであっただけに、落ち着いて食べられ、味のほうも申し分なく、久しぶりに食を楽しめたひと時であった。
20時ちょうどにホテルに再帰着し、本日の日程を終えた。
(本日の歩数 12981歩)