10日目

(4月17日)

 

ブルサ → イスタンブール

 

8時05分、ホテルを出発。一路、マルマラ海の沿岸都市ヤロワに向け北上し、途中1回のトイレ休憩を経て、9時45分、トプジュラルの港に到着、ここからフェリーに乗船し、マルマラ海を北に縦断すること30分、対岸のエスキヒサル港に到着、再び専用バスにて、北西に向かい、最後の目的地イスタンブールに着いたのはちょうど正午であった。

ブルサからイスタンブールまではイズミット経由で陸路のみで行けないことはないが、そうするとイズミット湾を大きく迂回することになるので、時間のロスが大きいとのこと。ちょうどバス移動に飽き飽きしていた頃だけに、風に当たっての航行は心地よいものであった。

 

イスタンブール到着後、旧市街の皮革製品の店で買物(自分はもちろん目の保養のみ)後、ケネディ通りの海の見えるレストランにて遅い昼食をとる。

その後、宿泊場所の「プレジデント・ホテル」に到着したのはまだ早い1430分で、以後は自由行動になったが、このホテルは旧市街のほぼ中心に建つ絶好の位置にあり、希望者は添乗員のHさんが明日の観光予定に入っていないところを徒歩で案内してくれるというので、部屋に荷物を置いた後、数人で出発した。

主に観光したところは以下の通りである。

 

考古学博物館

ここは、ギリシア・ローマ時代の膨大な彫像、墓碑、石棺など、世界有数のコレクションで知られているところとか。トルコの遺跡は、オスマン朝時代に英・仏両国により、発掘調査が盛んに進められ、大半は持ち去られて両国の博物館に収められているが、1881年以降の出土品はすべてここに納められている由。

ちょうど今週はTourist Week ということで入場料無料であった。なお、通常は5000トルコリラ(60)だとのこと。額は僅かでも、何か得した気分であった。

最大の見ものは、シドン(現レバノン領)出土のアレキサンダー大王の石棺と呼ばれる巨大な大理石の棺で、四面に見事な彫刻が施され、アレキサンダー大王の姿が見られるために、この名で呼ばれてきたが、実際は、アレキサンダーの後見でシドンの王位についたアブダロニモスの棺であるという。

ちなみに右の写真はアレキサンダー大王の彫像である。

この博物館は見応えがあり、ゆっくりしたかったが、次に地下宮殿に行く予定なので、1時間ほどで引き上げる。

 

地下貯水池(地下宮殿)

考古学博物館から歩いて10分あまり、道路わきの小さな目立たない建物に入口があった。

ここは地下宮殿の名で知られているが、532年にビザンティンのユスティニアヌス帝のときに建設された地下貯水池である。

内部は、縦140m、横70mの貯水池の天井を8mの石柱336本で支えている。石材は各地の異教の神殿から集められたため、石柱には様々な模様が見られる。

底に数十センチほど溜まった水の上に回廊が設けられていて、ライトで照らされた内部を一巡できるようになっているが、柱の土台として使われているもののなかに、大理石の巨大なメドゥーサの首が、しかも逆さまになって据えられているのにはびっくりした。異教に対する見せしめの意味であろうか。

メドゥーサの首はもう一つ見られ、こちらは首が横に据えられていた。

 

グランド・バザール

地下宮殿から25分ほど街なかを歩いて、グランド・バザールへ。

ここは、トルコ語ではカパル・チャルシュ(屋根のある市場)というらしいが、文字通りの大バザールで、今や商店の数は4400店にものぼるとか。

内部には、金銀、宝石、アクセサリー、絨毯、皮革製品、銅製品、彩色陶器、布地、オニックス製品などの店がずらりと並び、日本人と見ると「安いよ」などと声がかかり、片言の日本語を話す店員もかなり見受けられた。

ここは見物するところで、買うところではない、現に地元民は殆どここでは買物しない、と聞いていたので、私も、気に入ったキーホルダーを一つ買っただけで、もっぱら目の保養のみに勤しんだ次第である。

 

1835分、ホテルに戻る。約3時間半歩き詰めだったので、さすがに疲れを覚えた。

その後、1930分からホテル内で夕食をとり、この日の日程を終えた。

 

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